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『すばらしき世界』 [映画]

本日公開の『すばらしき世界』を品川で観る。週末や休日に映画に行くのは避けているが、連れ合いのテニスレッスンが明日になったため、朝9時半からの1回目の上映なら混まないだろうと出かけた。アニメやほかの話題作の上映もあって、久しぶりに映画館のロビーがにぎわっていた。

西川美和監督・脚本の作品で、原案は佐木隆三の小説「身分帳」。西川監督の作品は、『ゆれる』、『ディア・ドクター』、『夢売るふたり』、『永い言い訳』を観ているが、すべてオリジナル脚本だった。原作ありきの作品を撮ったのは今回が初めてらしい。

三上が殺人で13年間収監されていた旭川刑務所を出所するところから物語は始まる。東京に出て、弁護士で身元引受人の庄司夫妻の世話で、生活保護を受けながら自立を目指すが、純粋で一本気、直情径行的な性格が災いして、あちこちでトラブルを起こす。そんな時に、生き別れで行方知れずの母を探す三上にテレビディレクターとプロデューサーが近づいてきて、社会にうまく適応できずにもがく前科者を興味本位で撮って、番組で放送しようと画策する。14歳で少年院に入ってから、人生の大半を塀の中で暮らした三上が堅気として世間で生きていくのは並大抵のことではなかった。しかし、周囲には彼を助けてくれる人も現れる。その人たちのお陰で、ようやく三上は介護施設での職を得る。

この不寛容な社会ではだれもが生きづらいし、自分を抑えて生きている。それでも手を差し伸べてくれる人はいる。“すばらしき世界”というタイトルはアイロニーかと思っていたけど、見終わったら、この世は生きるに値すると言いたかったのかなと考えが変わった。出所者の社会復帰・生活保護・メディアなどの問題も提示され、いろいろと考えさせられる映画だった。三上役の役所広司の演技に痺れた。ほかの共演者も言うことなしの演技。

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友達のフェイスブックに出ていたキャベツ料理を白菜でやってみた。オリーブオイルで炒めてから油揚げを加えて蒸し煮にする。白菜から水分が出るので、水は入れない。友達は醤油をかけて食べたと書いてあったが、私はポン酢にした。さっぱりしていて、いくらでも食べられる。
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