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「ポトスライムの舟」&「ポースケ」を読む [読書]

今年に入ってから、海外のミステリーや警察小説ばかり読んでいたので、日本の小説にシフトした。読んだことのない作家の作品にしようと選んだのが、津村記久子さんの「ポトスライムの舟」と「ポースケ」。

芥川賞受賞作の「ポトスライムの舟」は、工場で契約社員として働く、大卒29歳の女性が主人公。実家で母親と同居しながら、ほかにバイトもしている。ある日、ポスターを見て、船での世界一周の費用が自分の年収と同じだと気づき、その費用を貯めることにする。彼女の大学時代の友人たちの話が出てくるくらいで、淡々とした日常と彼女の心情が描かれる。読みやすいうえにクスッと笑えるユーモアも散りばめられていて、読後感がよい。

「ポースケ」は、「ポトスライムの舟」に登場した何人かが再び出て来るが、今度は一人一人に焦点を当てている。奈良にあるカフェの店主、そこの従業員、客たちの女性7人のそれぞれにいろんな屈託を抱えながらの日常を作者ならではの鋭い洞察力で描いている。カフェを軸にふとしたことで人とのかかわりが生じ、それをきっかけに前を向いて歩き出そうとする人たち。群像劇のような作品で、とても面白く読めた。ちなみにポースケとは、ノルウェーの復活祭のことだそうだ。

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近所では、もう牡丹も藤の花も咲いている。
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月に一度の鰻の日 [暮らし]

1カ月前の気候に戻ったかのようなひんやりした日だった。朝一番に一人で図書館とスーパーへ。今日は家でじっとしているの?と連れ合いに聞かれたので、散歩に行ってもいいけどと答えたら、「にしむら」に鰻を買いに行こうと言われた。

最近、30分以上歩くと不機嫌になるため、一緒に行きたくなかったが、鰻という餌があるから大丈夫かなと昼過ぎに出かけた。いつものように林試の森公園を通り抜けて行く。行きは快調だったが、帰りは疲れたを連発。私は聞こえない振りをして、一切応答しなかった。いつもなら、不穏な感じになって、1-2度怒鳴るところだが、ただ疲れたと言うだけだった。新しい薬が効いているのかな。

連れ合いは万歩計を付けていたらしく、今日の散歩は8,300歩。帰宅したのが3時近くだったので、紅茶とチョコレートを出してあげた。

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林試の森公園は既に新緑の季節

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月に一度は「にしむら」の鰻を食べているが、常に蒲焼きと白焼きを1枚ずつ買う。
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パイナップルを食べて、台湾を応援 [暮らし]

連れ合いのテニスレッスンに付き添う。さほど風もなく、絶好のテニス日和だった。

中国が3月1日から台湾産パイナップルを輸入禁止にしたという記事を読んだ。害虫が検出されたという理由は表向きで、嫌がらせに決まっている。台湾のパイナップルは97%が中国向けだったため、生産農家は大打撃。近年、日本のパイナップルはほとんどがフィリピン産。近くのスーパーや八百屋で台湾産を見かけたことはなかった。

昨年台湾から輸入したパイナップルは約2143トンで、日本が年間に輸入するパイナップルの総量の約1.3%にすぎない。しかし、今回台湾を応援するために日本から既に6000トン以上の予約があったとか。スーパーやネット通販も台湾産パイナップルの販売に力を入れているらしい。東日本大震災の時に台湾の人々から200億円もの義援金が届いたことを忘れてはならない。

台湾産パイナップルを見つけたら、買って応援しなきゃと思っていたところ、ひいきにしている近所の小さな八百屋にあった。ライチも中国産は止めて、台湾産を輸入してほしいものだ。

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芯まで食べられる。甘くて美味しかった。
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病院は近くて便利 [暮らし]

昨日は肌寒い一日だったが、今日は快適な気温だった。連れ合いに昼用のパンを買いに行ってもらい、私は郵便局・銀行・スーパーを一巡。

2時から月に一度の連れ合いの外来受診日。病院はわずか徒歩数分という場所にあるため、超便利。主治医には前もって、1か月間の血圧の平均値や連れ合いの最近の様子をメールで伝えてある。先生が、先月のラケット殴打事件のことを考慮して、不安や緊張を和らげる薬を追加処方してくださった。効果があるといいのだけれど。介護をする側としては、相手を不安にさせない、不用意な言葉でプライドを傷つけないなど、対応の仕方を肝に銘じておかねば。

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今日、ちょっと近所を歩いたら、あちこちでツツジが満開になっていた。
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『ブータン 山の教室』 [映画]

神保町の岩波ホールで『ブータン 山の教室』を観た。コロナ騒ぎになってから、映画は近場で観ていたので、岩波ホールまで出かけたのは昨年2月以来。10人前後の観客しかいない状況での映画鑑賞が続いていたが、今日は100人近くの観客がいてびっくり。東京で1館のみの上映で、しかも話題作だからか。

『ブータン 山の教室』は1983年生まれの若きブータン人監督の作品。教師のウゲンは、いつかオーストラリアに渡り、歌手になる夢を抱いている。ある日、上司からルナナの学校に赴任するよう告げられる。そこは、車で行ける町から徒歩で1週間もかかる、標高4,800mの地にあるブータンで最も僻地の村だった。首都ティンプーで、現代的な生活を送っていたウゲンは、電気もない、携帯も通じない所に着いた途端、帰りたくなる。しかし、自然を崇め、感謝しながら暮らす村の人々や純粋な子どもたちに接するうちに、彼の中で何かが変わってゆく。

圧倒的な大自然の映像、瞳がキラキラ輝いている子どもたち(現地の子どもたちが演じている)、ヤク飼いが歌う「ヤクに捧げる歌」など、すべてが心に沁みる映画だった。お勧め!

ブータンでテレビとインターネットが解禁になったのが1999年。それまでは鎖国状態で、独自の伝統や文化を頑なに守ってきたが、外の世界へのドアが開いてからは急激に社会が変わった。9年前にツアーでブータンに行ったことがある。その時も若い人たちが田舎から首都のティンプーにどんどん出てきていると聞いた。いっときは幸福の国ともてはやされたが、外からの情報によって価値観や幸福感も変わってきているかもしれない。

ブータン旅行記:https://clifton.blog.ss-blog.jp/2012-04-08

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岩波ホールに行った時、たまに寄る「六法すし」でお昼を食べた。
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テニスレッスンは雨に降られず [テニス]

朝起きたら、昨夜からの雨が止んでいた。明日のテニスレッスンはできるかなあと心配しながら床についたので、ほっとする。駅に着いたら、ダイヤが乱れているとのアナウンス。焦ったけれど、そう待たずに電車が来て、レッスンの開始時間には間に合った。

少し風があったため、連れ合いは風上、コーチは風下の位置になる。今日は調子が良く、ラリーもボレー・ボレーもかなり長く続いた。コート上ではほとんど動かないが、最寄り駅までの往復歩行距離が3㎞くらいあるので、下半身の運動にもなっているはず。

いつものように和菓子屋で生菓子とお弁当を買い、電車に乗ろうとしたら細かい雨がパラパラと降りだした。すぐに止むのかと思ったら、夕方まで降り続く。レッスンの間、降らなかったのはまことにラッキーだった。

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干し貝柱があるので、久しぶりに「こづゆ」を作る。干し貝柱の出汁に里芋・人参・干し椎茸・白滝・ギンナン・豆麩を入れる。キクラゲも入れるが、あると思ったのに在庫切れだった。器は普段使いの会津塗。母の婚礼にも使ったというから80年以上は経っている。昔は冠婚葬祭を家でやったので、この漆器は実家に50個くらいあった。
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春の息吹を感じながらウオーキング [暮らし]

朝の家事を終え、一人で8時にウオーキングに出発。今日は久しぶりに林試の森公園へ。木々が芽吹き始め、道すがらも園内にもさまざまな花が咲き、まさに百花繚乱。休憩なしで、一巡してきただけだったが、そこかしこに春の息吹が感じられて、気分がアップした。世の中の騒ぎをよそに、健気に花をつけている草木を目にすると、グダグダと思い悩んでいる人間がいかにも小さく見える。

帰宅してから、連れ合いを伴ってスーパーへ。ビールや洗剤など重い物を買って来た。ゆっくり選びたい生鮮食料品を買う時は急かされたくないので、なるべく一人で行くようにしている。

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今朝の抹茶

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朝ご飯は、干し貝柱入りおかゆ、ホウレン草おひたし、自家製ちりめん山椒、梅干し。

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林試の森

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花大根があちこちに群生している。

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ヤマブキ

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シャガ
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フェイスブックで慶事を知る [友達]

朝9時から、3週間ぶりに鍼灸治療を受ける。身体がほぐれたせいか、本読みをしていたら、気持ち良くなって寝てしまった。連れ合いを外に出さなくちゃと図書館に行く。往復で20数分の距離なのに、それでも疲れたというセリフを吐く。肉体が疲れたのか、脳が疲れたのか、わからないが、最近とみにこの言葉が増えている。

台湾の脱線事故ニュースを知って心配になり、台北の連れ合いの仕事関係の友人、高さんにフェイスブックのメッセンジャーで、家族やお友達で事故に巻き込まれた人はいなかったか、問い合わせた。知り合いはだれもその電車に乗っていませんでしたから、安心してくださいと返信があり、ほっとする。年に何度か出張や家族旅行で日本に来ていた高さんとはもう1年半会っていない。

フェイスブックで、おめでたいニュースに接した。かつて連れ合いと同じ職場だったTさんの娘さん、Mちゃんがフェイスブック上で結婚したことを報告。大学1年の時から6年の交際を経て、F君と遂にゴールイン。我が家のそば会に両親とF君と共に参加していたMちゃん、2年前の就職で関西勤務となった。このたび、関東に転勤できたので、晴れて一緒になったらしい。社内結婚したMちゃんの両親がまだシングルの頃から我が家に見えていたことを思い出し、感慨もひとしお。

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近所の八重桜が満開
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『ノマドランド』 [映画]

品川で、アカデミー賞作品賞にノミネートされた『ノマドランド』を観た。駅前のマクドナルドは大賑わいだったが、映画館は相変わらず空いている。

原作は、「ノマド:漂流する高齢労働者たち」というノンフィクション。ノマドとは遊牧民のこと。ネバダ州に住んでいたファーンは会社の倒産で家と仕事を失い、夫も病気で亡くした60代の女性。車上生活者となり、あちこち旅をしながら、生活のために季節労働者として働く。Amazonの配送センター、農園、国立公園などさまざまな場所で仕事をしているうちに多くのノマドに出会う。がんで余命を告げられた女性は病院で死を待つだけはイヤと思い出の地を目指している。息子を自殺で失った男性は、行き場のない悲しみを抱えながら、ノマドとして生きている。ファーンの姉や旅で知り合った男性に一緒に住まないかと誘われても、彼女は自由に生きることを選ぶ。

主演以外は実際のノマドの人たちが出演していて、淡々としたドキュメンタリー的な作品。ファーンが代用教員をしていた時の教え子から、ホームレスになったの?と聞かれて、ハウスレスよと答えるシーンがある。ホームは自分の心の中にあるものだという意味なんだろうか。孤独であっても、時に過酷な生活を余儀なくされても、だれにも気兼ねせず、ノマドとして生きようとするファーンに声援を送りたくなる。余韻が残り、いろいろと考えさせられる映画だった。広大なアメリカの自然の映像が素晴らしい。

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ホウレン草に塩昆布とごま油を加えて、ナムル風にした。
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時刻表的な生活 [暮らし]

連れ合いのテニスレッスンに同行。8時10分に家を出る。洗濯物を干して、風呂掃除まで済ませてから出かけると、結構せわしい。

我が家は連れ合いの病気のせいで、時刻表的な生活を送っている。5時40分になると、連れ合いが布団の上で膝体操を始める。そもそも膝痛をかかえていた私が7-8年前から始めた体操なのだが、彼も数年前からやっていた。5時半に目覚めていても、スタートは必ず40分。それまでに枕元に置いてある時計を何度もチェックする。

6時に起床。私はすぐに着替えて、洗顔した後、台所へ。彼はパジャマのまま血圧を測ってから、着替え。着替えるのに昔の2倍の時間がかかる。それから、パソコンを立ち上げ、ひげそりと洗顔。ひげそりが雑になっていて、そり残しがあるが見て見ぬふり。食前と食後の薬を自分で洗面所に持って行き、食前の分を飲む。最近は食後は4錠だっけと聞くようになったので、あとで洗面所に行ってチェックするようにしている。

朝ご飯の支度がほぼ整ったところで、朝茶。お湯や湯飲み、お茶請けは私がテーブルに用意しておき、連れ合いが急須に茶葉を入れて、煎茶を淹れる。必ず3杯飲むが、2杯目の時に何杯目だっけと聞く。そのあとに朝ご飯。ご飯のあと、歯を磨いて、薬を飲んだ連れ合いは、自分の机で川島教授の脳トレ本で簡単な計算。続いて、腹筋体操とグリッパーで握力を鍛えてから、パソコンでGYAOを視聴。

昼食11時45分、夕食17時45分、入浴9時、就寝10時という毎日を送る。夕食の30分前にCDをかける。まことに規則正しい生活。

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頂き物の山口県柳井市産のいちご。初めて山口のいちごを味わったが、美味しかった!Tさんが送ってくれたのよと連れ合いに言ったら、T君は〇〇〇法人のパートナーだよねと覚えていた。
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