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「無花果の森」&「虹の彼方」を読む [読書]

連れ合いのテニスレッスンに同行。雲が太陽を隠してくれて、風も吹いていたので、それほど暑くはなかった。帰りにいつもの“疲れた”が出たが、つぶやきで終わったから、疲労困憊とまではいかなかったのだろう。

小池真理子著「無花果の森」と「虹の彼方」を続けて読んだ。「無花果の森」の主人公の夫は名の知れた映画監督。しかし夫のDVに耐えかねた彼女は夫の元から逃走し、たどり着いた地方の町で、女性画家の住み込み家政婦となる。ところが、自分を知っている人はだれもいないはずの町で、かつて一度だけ会ったことのある週刊誌記者と遭遇。彼もまたある深刻な事情を抱えて、その町に身を潜めていた。行き場のない2人は心を通わせるようになるが、平穏な日々は長くは続かない。孤高の女性画家やゲイバーのママなど周囲の登場人物が魅力的。物語の進行にハラハラ感もあって、面白かった。

「虹の彼方」は、作家と彼の作品を芝居で演じることになった女優との恋愛。それぞれに家庭がある40代の男女が世間の非難をものともせずに上海に逃避行する。理性やしがらみをすべて捨てて、恋情に溺れる中年を描いているが、なんだかくどすぎて、いまいち感情移入ができなかった。


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好きな夏の花、芙蓉
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