『半世界』

有楽町のスバル座へ、阪本順治監督の『半世界』を見に行く。いつもチェックする映画のサイトで、かなり高評価だったが、ミニシアター３館でしか上映されていないので、どうしようかなと迷っていたら、スバル座で上映することがわかった。

地方の町で、父の跡を継いで炭焼きを生業にしている紘は３９歳で中学生の息子がいる。毎日淡々と仕事をこなしているが、息子のことなど家庭は妻任せ。ある日、８年ぶりに帰郷した中学時代の仲間だった瑛介と再会する。瑛介は自衛隊を辞め、妻とも離婚し、廃屋になっていた親の家に住み始める。もう一人の仲間、光彦と昔のように３人での付き合いが始まるが、瑛介は心を閉ざして、何があったのか、語ろうとしない。

取り立てて大事件が起きるわけでもなく、田舎で暮らす人々を３人の同級生を軸にして淡々と描いているが、なぜか心に沁みる、そして余韻が残る作品だった。脚本もいいし、俳優陣が全員見事な演技を見せてくれた。監督のオリジナル脚本で作られた映画は『万引き家族』以来かな。１０月に閉館するスバル座で、心に残る邦画に出会えてよかった。


近所のレンギョウが満開

コメント 2

映画評を読んでいたら見たくなり上映場所を調べたら何時もの映画館では上映の予定なし。いわきに新しく出来たイオンモール内にある映画館でのみ上映。
見た人の評価は良いのになんで上映場所が少ないのかな。

それにしても寒い日が続きます。昨日はみぞれが降り一面真っ白。今朝もうっすら白くなっている有様。
これでは桜の蕾も膨らむはずがない。恒例の近くに住む同級生でのお花見が25日に行うとの連絡があったがまさかそれまでは桜は咲くとは思うが珍しい春の陽気です。
by pecotyan (2019-04-03 14:08) 

こちらも桜が開花して以来、気温が低い日が続いています。
今日も晴天なのに風が冷たくて、テニスをしても大して
汗をかきませんでした。お陰で桜の花がもっていますが、
パッと咲いてパッと散る方がいいですね。

映画業界の仕組みはよく知りませんが、質の良い映画ほど
シネコンではあまり上映されませんよね。大手の配給会社が
買ってくれないと上映館は限られてしまうのでしょう。
『万引き家族』だって、カンヌで受賞していなかったら、
あれほど拡大上映されなかったかも。
by clifton (2019-04-03 15:47)