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「向田理髪店」を読む [読書]

雨が降らないうちにと朝一番で整形外科へ。月一度の骨粗しょう症の注射を先週受けることになっていたが、熱があったため延期していた。家に帰り着く頃に雨が降り出し、かろうじてセーフ。

久しぶりに奥田英朗さんの本を読んだ。一時はまって、読みまくったが、この方の作品には外れがない。「向田理髪店」は、北海道苫沢町にある理髪店の店主、向田康彦を主人公にした6編の短編連作集。

苫沢町は炭鉱が閉鎖されて以来、さびれるばかりで、財政破綻した過疎の町。そこに生きる人たちの人間模様を跡取り問題、老人問題、農家の嫁不足などをからめ、向田の視点でリアルに時にユーモラスに描いている。田舎で生きることのうっとうしさはよく理解できるし、おせっかいなほどの思いやりや助け合いには温かい気持ちになれる。読み終えた後、じんわりと幸福感に満たされるような心地よい作品。

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近所の名前知らずの花
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