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北京の旅(その2:世界遺産を訪ねる) [旅]

北京周辺には世界遺産が6ヵ所ある。2日間の観光で、そのうちの5ヵ所を訪ねた。すべてがスケールの大きいものばかりで、限られた時間内に隅々まで見学することなど到底不可能だったが、それでも見ごたえ十分だった。再訪の機会があれば、今度は自分の足で歩いて、じっくり見て回りたい。

最初に訪ねたのは、中国と言ったらだれでも思い浮かべる「万里の長城」。北京郊外で万里の長城を見られる場所は数ヵ所あるが、その中で代表格の八達嶺長城に行った。秦の始皇帝の時代から築かれた長城は石やレンガで造られた高さ6m~9mの防御壁だ。長さがおよそ2400kmで、支線を含めると全長6000kmというのだから、想像を絶する規模だ。

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登り口から左右に分かれていて、どちらに行ってもいいが、左側は急坂なので、右側を登るようにガイドから勧められた。往復で約1時間。

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平日というのに切れ目なく人が続く。以前来た人の話では、ほとんど外国からの観光客でのんびり歩けたそうだが、現在は圧倒的に中国国内からの観光客だ。豊かになって旅行がブームなのだろう。

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ハイヒールで登っていた女性もいたのにはびっくり。

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長城から戻るバスの中からの景色。

次に「明十三陵」に行った。明の時代の皇帝13人の陵墓で、山の麓にある。エジプトのルクソールの王家の谷のようなもの。明の中頃までは、皇帝が亡くなると、皇后、側室、女官などが死を強要され皇帝と一緒に葬られるという風習があったらしい。

公開されている3つの陵墓のうち、14代皇帝・万暦帝の墓「定陵」を見学。ここは1957年に発掘された大理石造りの地下宮殿だ。

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定陵の入り口

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明楼

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深さ27mの地下宮殿は、アーチ構造で5つの玄室に分かれている。

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皇帝が使っていた白大理石の王座もある。死んでも現世と同じ生活をというのはエジプトのファラオと同じ。

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陵墓近くにある樹齢千年を超える大木。

1日目最後の見学地は、中国最大級の皇室庭園である「頤和園」。清の乾隆帝が造園し、その後、英仏軍の焼き討ちにあったが、西太后によって再建された。海軍予算を流用してまで、巨額の資金をこの庭園につぎ込んだとか。それが日清戦争での敗北につながったという見方もあるらしい。女が国を滅ぼす典型か。

広さ290haで、人造湖の昆明湖と万寿山からなる。西太后が使った宮殿や京劇用の劇場もある。長廊と呼ばれる全長700mの回廊には1万4千余りの彩色画が描かれている。

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庭園2.JPG

2日目は「天壇公園」へ。明・清の皇帝が天に五穀豊穣を祈願するために建てられた所で、現在は市民の憩いの場ともなっている。

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公園の入園料は30元だが、市民は80元で年間パスがもらえるので、太極拳やダンスなどを楽しんでいるグループがたくさんいた。

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白大理石製の台座の上に立つ祈年殿。

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日本から修学旅行に来た高校生たち。上の私服組は愛媛県立松山東高校。皆、上海万博と北京の組み合わせだった。

次に紫禁城と呼ばれた「故宮博物院」を訪ねる。紫禁城は元の大都の宮殿跡地に明の永楽帝が14年の歳月をかけて造り、清の時代にも使われた。南北に1km、東西に760mの広大な敷地に建物が100以上、部屋数が9000室。半端じゃない大きさに圧倒される。ここだけ見るのに1日はかかるが、1時間半しかいなかったので、ざっと見渡しただけのようなもの。

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故宮の正面に位置する天安門広場。東西500m、南北800mの広大な広場。地方からのおのぼりさんがあふれていた。

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天安門広場の移動ストア。年間に2千万円売り上げるとか。

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翌朝、散歩に行ったときの開門前の天安門。

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故宮の南門である午門。

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太和殿。

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北門にあたる神武門。

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故宮の外堀。

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翌日、景山公園の上から故宮を眺めて、あらためてその壮大さに驚いた。
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