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「冠・婚・葬・祭」を読む [読書]

今日も真夏日との予報に、朝のうちじゃないと散歩は無理だわと7時に家を出る。まだ太陽が高く昇る前で、道路の片側は日陰となっている。しかも風が吹いていたので、暑さを感じずに快適に歩けた。洗足池は普段の朝より人がいたが、マスクなしで歩く。今朝は犬を散歩させていた男性、11カ月のお子さんといた若いお母さん、歩き回る1歳半のお子さんのあとを追いかけていたお父さん、小学生の男の子とクワガタを探していたお母さんに話しかけて、ちょっとずつお話した。一人旅で身に付けた、旅を楽しむ術のひとつ。


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本日の洗足池

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ガマやハンゲショウが池の周りに群生している。

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ツユクサ

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目黒線緑道で見たネジバナ

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去年出会った見事なノウゼンカズラが咲く家の前をしばらくぶりに通った。花をを眺めながら、歩き始めてから1年経つのかと感慨深かった。

昼近くには連れ合いと例のパン屋へ。朝と違って、じりじりと太陽が照りつけて暑かった。疲れたとつぶやき通しだったが、聞こえないふりをする。夕方には一人で魚屋へ刺身を買いに行く。しばし、おしゃべりして帰って来た。

中島京子著「冠・婚・葬・祭」を読んだ。地方紙の新人記者が成人式の取材に行き、勘違い記事を載せてしまう「空にディアボロを高く」(冠)、長年縁結び役を務めてきて引退した世話好きおばさんが、もう一度だけと懇願されて取り掛かったお見合い斡旋の顛末「この方と、この方」(婚)、社命で施設に入所している老女の付き添いで葬儀に参列する「葬式ドライブ」(葬)、両親亡き家に姉妹家族が集まって、お盆をする「最後のお盆」(祭)の4作短編集。

短い物語の中にさまざまな人間模様と人生が描かれていて、興味深い。「この方と、この方」と「最後のお盆」が面白かった。


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夕飯は火を使わないものばかり。魚焼きグリルで、さつま揚げを焼いただけの手抜き料理。
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「のろのろ歩け」を読む [読書]

朝ご飯の後片付けのあと洗濯をしたため、少し遅くなったが7時半に散歩に出た。林試の森はそよそよと涼しい風が吹き抜け、気持ちのよいこと。やっぱり散歩は朝に限る。駅周辺以外はマスクなしで歩いたので、忘れていたいろいろな花や木の香りを感じることができた。


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本日の林試の森。走る、歩く、犬の散歩、紙飛行機飛ばしといろんな人がいる。

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途中の家に咲いていたノウゼンカズラとバラ

中島京子著「のろのろ歩け」を読んだ。「北京の春の白い服」、「時間の向こうの一週間」、「天燈幸福」の3編からなる短編集で、いずれも女性が主人公。「北京の春の白い服」は、1999年春に創刊予定の中国女性向けファッション誌の仕事で北京に出張するフリーの編集者が文化の違いに戸惑いながら、発刊に向けて奮闘する話。「時間の向こうの一週間」は、夫の駐在先、上海にやって来て、夫が仕事で上海を離れている間、現地の案内人とアパートを探す妻が体験した一週間の話。「天燈幸福」は、台湾に留学していたことがある亡き母の知り合いと思われる台湾のおじさん三人を娘が訪ねる話。

舞台となっている都市は行ったことがある所ばかりで、どの話も面白かった。特に「天燈幸福」は、20回以上行っている台湾が舞台なので、地名・駅名が知っているものばかり。読んでいて、いろいろなことが懐かしく思い出された。タイトルの「のろのろ歩け」は、「慢慢走」の直訳。北京の屋台の主から発せられた言葉で、主人公が同行していた日本人留学生にどういう意味かと尋ねる。「さよなら」だけど、同じさよならでも、再見はSee you again、慢慢走はTake care で、のんびり行けやくらいの意味だと答える。なかなか含蓄のあるお言葉。困難にぶつかったら、マンマンゾウとつぶやくことにしよう。
中島さんの作品は、どれも読後感がよくて好き。


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冷凍保存してあった時鮭をムニエルにした。レモンがなかったので、常備している酢タマネギをのせて食べたら、ぴったり。
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「高瀬庄左衛門御留書」を読む [読書]

霧雨が降っていたが、朝のうちは傘を広げるほどではなかった。今朝の林試の森は人が少なくて、地面も木々もしっとりとぬれていて、静寂に満ちていた。梅雨時の森はなかなかよい。


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本日の林試の森

昨日はパン屋が休みで引きこもりだった連れ合いと、昼近くにパンを買いに出かける。こちらで出かける用事をつくらない限り、自分からどこに行きたいとか外に出たいと言わないので、外出させるためには策を練らねばならない。

砂原浩太朗著「高瀬庄左衛門御留書」を読んだ。いつ予約したのか忘れていたが、直木賞候補作の中から選んだものと思われる。

十万石の神山藩で郡方を務める庄左衛門は50歳。妻を亡くし、今また同じ郡方の23歳の息子を事故で失ってしまう。息子の嫁であった志穂は実家に戻るが、庄左衛門に絵を習うためと称して、弟を伴ってかつての婚家に時々やって来る。ところが、淡々と仕事に励み、志穂に教えながら好きな絵を描いていた庄左衛門は思いがけず藩の勢力争いに巻き込まれてしまう。

青年時代の道場仲間とのエピソード、亡くなった息子への思い、庄左衛門と志穂の間に交わされる情など、人生の喜び、悲しみ、諦めを美しい文章で表現している。読んでいて清々しい気持ちになれる時代小説だった。


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ムクゲとザクロの花を今年初めて見た。

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八重のクチナシ

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今にも崩れ落ちそうな廃屋に咲くアサガオ

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名前の知らない花
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「硝子の塔の殺人」を読む [読書]

6時半に散歩に出かけようとしたら、パラパラと雨が落ちてきた。しばらく様子を見ているうちに空が明るくなり、1時間遅れで出発。昨日に続いて林試の森に行く。今の時期は鬱蒼とした森の方に惹かれる。

連れ合いは今日は引きこもり。ずっとDVDを観ていた。彼の兄から電話があったので代わったら、Y子おねえさんは元気?と聞いていた。義姉の名前は覚えている。テニスをしているのか聞かれたらしく、週に2回行っているよと答えていた。兄弟との電話は結構成り立っている。

知念実希人著「硝子の塔の殺人」を読み終えた。予約したことさえ忘れていた本。多分、本屋大賞ノミネート作品リストから選んだのだと思う。

遺伝子治療の研究で名を残し、ミステリー作品のコレクターとして知られる科学者が山の中に建てた硝子の館が舞台。名探偵、医師、推理小説家、編集者、霊能者、刑事がその館に招かれる。そこで、連続殺人事件が起きるが、すべて密室での殺人。自称名探偵の女性が医師とトリックを解き明かし、犯人に迫る。しかし、最後には予想もつかないどんでん返しが待っている。

医師の視点で物語が進行し、文章自体は読みやすい。しかし、さまざまな場面で、登場人物たちが世界中の有名なミステリー作家や彼らの作品についてうんちくを傾けるのには少々うんざり。ミステリーファンにとっては魅力的な作品かもしれないが、普通の読者である私にはいまいちだった。


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今朝の抹茶

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代わり映えのしない朝ご飯

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本日の林試の森。ビワがなっている。

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園内あちこちにアジサイが咲いていて、見頃になっている。
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「かがみの孤城」を読む [読書]

10日ぶりに連れ合いのテニスレッスンに付き添う。タクシーを降りたら、これからクラブに向かうMさんとバッタリ。いい色に焼けていた。連れ合いも2年前までは日焼けして、顔・腕・足は真っ黒だったなあと思い出す。昨日より湿度があって蒸し暑かったが、テニスの調子はまあまあ。10日間のブランクがあっても安定している。


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米国の友人の読書会で取り上げる図書の候補リストにあった辻村深月著「かがみの孤城」を借りて、読んでみた。2018年本屋大賞受賞作品。

中学生になって間もないこころは、いじめがきっかけで不登校になる。ある日、自分の部屋の姿見が突然光り輝き、鏡の向こうに引きずり込まれてしまう。そこには同じように学校に行っていない中学生が6人いた。狼の面をつけた少女からこの城は9時から5時まで出入り自由、ただし3月30日までしか使えない、城には「願いの部屋」があり、そこに入る鍵を見つけた人だけが願いを叶えることができると告げられる。こころはそこに通うことで、ほかの6人と時間を共有し、お互いの心の傷を知るようになる。

初めて辻村さんの作品を読んだ。ファンタジーやミステリーの要素をからませながら、学校に通えない中学生の心の叫びを丁寧に描写した魅力的な物語だった。最後に伏線が回収された時、あっと驚かされる。


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近所の花
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「平成大家族」を読む [読書]

風薫る5月という表現がぴったりの一日。朝、洗足池までウオーキング。家々の庭木は、冬の終わりから春はツバキが多かったが、それがツツジに変わり、今はあちこちでバラが咲き誇っている。つい立ち止まって見とれてしまうほど美しい。

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本日の洗足池。キンクロハジロがたった1羽池に浮かんでいた。ほかの仲間はいなくなったのにどうしたのだろう。初めて2羽一緒のカワウを見た。2匹のカメもカワウと一緒に甲羅干し。

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昼近くに元同僚のEさんが赤飯を届けてくれた。お父さんの誕生日が5月5日だったので、毎年連休中に赤飯を蒸かして、近所に配っていたそうだ。ご両親亡きあとも娘であるEさんが引き継いでいる。

午後にDVDを返しに図書館に行くけど、一緒に行かない?と連れ合いを誘ったが断られた。今日は不機嫌で、疲れたを連発している。

中島京子著「平成大家族」を読んだ。72歳の元歯科医・緋田龍太郎は2年前に引退し、悠々自適の生活を送っているが、悩みは10年間引きこもっている30歳になった息子。離れには90歳を過ぎた認知症の姑が住んでいる。ところが、長女の夫が経営していた会社が倒産し、一家3人が緋田家に転がり込んでくる。挙句の果ては次女が離婚して、これまた同居することに。静かな隠居生活を夢見ていた龍太郎にとって、予想もしなかったことが次々に起こる。

各章ごとに登場人物それぞれの視点で物語が進む。引きこもり、認知症、自己破産、離婚、不登校など社会問題を絡めながら、当事者の気持ちをうまく描いている。深刻な問題を決して必要以上に深刻に描かず、常に温かい目線でユーモアをもって描いているところが中島さんの作品の魅力かな。


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お昼にいただいた。

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弟が作ったズッキーニをオリーブオイルで焼く。いつもは粉チーズだが、モッツァレラがあったので、それをのせた。
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「花桃実桃」を読む [読書]

先週金曜日は雨だったので、1週間ぶりに連れ合いのテニスレッスンに付き添う。コーチが安定していますねとほめてくれたが、本当にボールがちゃんとラケットに当たっていて、ラリーが長く続いた。

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早めにお昼を食べて、12時に林試の森に向かって散歩に出たら、20分歩いたところで雨が降り始めてしまった。傘はリュックに入れてあったが、ベランダに洗濯物を干してあったので、一瞬迷ったけれど引き返した。風呂場に洗濯物を移し、乾燥のスイッチをオンにする。


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近所のナニワイバラとツツジ

中島京子著「花桃実桃」を読んだ。父親が亡くなったあとにアパートを相続した40代シングル女性、茜が主人公。茜は会社から肩たたきにあい、退職して父の残した古い花桃館というアパートに住み、管理人をすることにした。住人たちは、自称ミュージシャンの若者、父親の愛人だった女性、奥さんに逃げられて息子3人を育てる雑誌記者、整形マニアの女性、ネコ好きの探偵、クロアチア人詩人など変わり者揃い。彼らとの付き合いやトラブルに巻き込まれながら、茜は疎遠だった晩年の父の姿を知ることになり、徐々に管理人の仕事に愛着を持つようになる。

住人それぞれが抱える悩みがユーモアたっぷりに描かれている。底に流れるのは人間に対する温かい眼差し。ほのぼのとした気持ちになれる作品だった。


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アメリカの友人、ジャンから、Shabushabu tonightというタイトルのメールが送られて来た。本文がなくて、画像が数枚添付されていた。昨年買ったフロリダの家にいるので、そこでどなたかの家のしゃぶしゃぶパーティーに招待された模様。ご主人のディックは野菜があまり好きじゃないから、すき焼きならまだしもしゃぶしゃぶはお気に召さなかったんじゃないかしら。
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「小さいおうち」を読む [読書]

中島京子著「小さいおうち」を読んだ。本作は直木賞受賞作で、山田洋次監督で映画化されている。何年も前に観たが、原作は読んでいなかった。

昭和の初め、東北から東京に女中奉公に出てきたタキが主人公。ある時から夫婦と5歳の息子の一家が住むモダンな小さな家の住み込み女中になる。タキは家族全員から頼りにされ、家族の一員のような扱いを受けながら懸命に働く。やがて戦争の影が忍び寄り、平和だった一家の暮らしにもさまざまな影響が出てくる。戦争末期になると、タキは山形の実家に戻される。そのため空襲には遭わなかったが、ご主人様夫婦は防空壕で亡くなってしまう。

60数年後、老齢に達し、甥の住む茨城で余生を送るタキがノートに書きつけた自叙伝をもとに物語が進行する。タキが亡くなったあとにそれを読んだ甥の息子がタキの秘められた真実に気付き、物語を見事な結末へと導く。

中島さんの著書はこれで4作品読んだが、どれも物語の組み立てが上手いなあと感心した。そして、結末はどうであれ、読後感がいい。どの物語を読んでも、人生を肯定できるような気持ちになれる。


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本日の洗足池。イチョウの木が芽吹き、ツツジやレンゲソウが見頃になる。

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カルガモの雌が草の中で卵を抱いていて、外で雄が見張りをしているのよと毎日来ている人に教えてもらった。蛇に卵やヒナを飲まれてしまったりするため、育つ確率は低いらしい。

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お昼はいつものパン屋に買いに行く。連れ合いは定番のアンパンとクリームパン。
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「かたづの!」を読む [読書]

中島京子著「かたづの!」を読んだ。舞台は江戸初期の南部藩八戸氏。藩主の一人娘、弥々は父亡きあと婿を迎え、跡取りの息子を授かるが、南部藩宗家の藩主で叔父にあたる利直に夫や息子を毒殺されてしまう。そこで、弥々は女城主となり、娘に婿をとったあとも国を守るために奮闘する。八戸から荒れ地の遠野に移封 させられたり、伊達藩との金山をめぐる領地争いに悩まされたりと心が休まる時のない生涯を送る。

物語は角が1本だけの羚羊(かたづの)の語りで進む。弥々に惚れた河童が出てきたり、猿や蛇も登場するファンタジックな時代物だが、登場人物は史実に基づいている。国を守るために戦いを避け、藩士を無駄死にさせまいと、権謀渦巻く武士の世を男勝りの才覚と器量で当主として生きた女性の一代記。初めはファンタジーなのかとちょっとがっかりして読み始めたが、途中から全く気にならなくなった。逆にかたづのに語らせることによって、理解しやすく、内容がスッと入ってきた。一風変わった時代小説だったけど、十分楽しめた。


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今朝の抹茶。和菓子屋が休みで生菓子が買えなかったので、映画に行った時に秋田美彩館でクルミ饅頭を買う。

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本日の洗足池。枝垂れ桜は終わりに近づき、八重が咲き始めている。ヤマブキも八重。

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途中の家で見た薄ピンクのつつじ

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目黒線緑道の西洋シャクナゲ

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台湾パイナップルを切らさずに週1-2個買っている。今夜は豚肉の炒め物にも入れた。
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「ムーンライト・イン」を読む [読書]

雨が降らないうちに歩こうと、折り畳み傘をリュックに入れて準備を整え、7時にベランダに出て空を見上げたら、既に降り始めていた。諦めて一日中引きこもって、本を読んだり、GAYOで映画を観たりして過ごす。一歩も外に出ていないけど、花散らしの雨で桜はほぼ散っただろうな。

続けて中島京子さんの作品を読んだ。2冊目は「ムーンライト・イン」。仕事を失い、自転車旅行に出た30代の拓海は夜遅く高原の町に着く。雨が降りしきり、野宿は無理とペンションとおぼしき家を訪ねる。そこはかつてはペンションだったが、今は持ち主の老人と世代の違う女性3人が暮らしている家だった。拓海はそこでの仕事を手伝いながら、さまざまな事情を抱えた4人の住人と共同生活をすることになる。ほどよい距離をとりながらの平和な暮らしがしばし続くが、それぞれの秘密が徐々に明らかになり、拓海も含めて皆新しい生活へと移っていく。

中島京子さんの作品は読んでいて疲れないし、ハッピーエンドというわけではないのに読後感が非常にいい。すっかりハマってしまった。あと2冊借りているので、当分の間中島ワールドに浸ることになりそう。


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今朝の抹茶

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日曜の朝はおかゆ。昨日の鶏胸肉のスープを使った。友達から、胸肉1枚にだし汁(600-700㏄)を使い、肉を引き揚げたあと汁を沸騰させ、瓶に入れ、冷蔵庫で保管して、煮物などに使うとよいと言われた。

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昨日、山椒ちりめんとえのきだけの梅煮を仕込んだ。今朝はおかゆにのせたが、納豆に入れることが多い。

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昨日の午後、お茶屋に行く途中で見た、源平しだれ桃、海棠、黄梅。
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「長いお別れ」を読む [読書]

朝、林試の森まで散歩。晴れていて、まばゆいばかりの陽射しが降り注いでいるのに寒かった。まだ桜は残っていたが、木の芽がどんどん出てきて、もえぎ色の森になるのも間近だ。


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本日の林試の森。徐々に新芽が出てきている。

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ソメイヨシノではない桜。桜は100種類くらいあるらしい。

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ハナモモ

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ツバキは見頃が過ぎた。上から、レディケイ、岩根絞、大虹という名前。

中島京子著「長いお別れ」を読んだ。図書館で何気なく手に取った本で、この著者の作品は読んだことがないなあ、一度読んでみようと借りて来た。

悠々自適の生活を送っていた元校長の東昇平はある時、高校の同窓会に出るのに途中で混乱してしまい、家に戻ってしまう。妻が病院に連れて行くとアルツハイマー型認知症と診断される。妻・娘3人・孫がそれぞれに昇平の病気と向き合いながら、10年後に見送るまでを描いた連作短編集。深刻なテーマながら、ユーモアも散りばめてあり、文章も読みやすい。進行していくにしたがい、家族はさまざまなトラブルに見舞われるが、常に現実的に明るく対処していく。

孫が通うアメリカの学校の校長先生が、少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行くから、認知症のことを、long good-bye(長いお別れ)と言うのだよと孫に話す。それがタイトルになっている。なるほど、我が家も長いお別れの途中というわけか。

連れ合いの場合も、元同僚の方たちとの飲み会会場への道がわからなくなり、電話をして途中まで迎えに来てもらったことがあった。その場所は昔から何度も行っているし、自分が幹事でいつもその店を使っていたというのにたどり着けなかったと知った私は彼の病気を確信。その2年くらい前から、なんとなく異変を感じていたので、驚きというよりやっぱりという気持ちだった。


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昨日会った友達に教えてもらった鶏胸肉の料理を早速やってみた。鍋に水を入れ、ぐらぐら煮立ったら、皮を取り除いた胸肉を入れ、すぐに火を止め、蓋をしてそのまま放置しておくだけ。それだけで中まで火が通り、しかも肉が柔らかい。ソースはお好みで。今夜は、練りごま・マヨネーズ・醤油・酢・酒で適当に作った。肉を入れる前にお湯にコンソメを加えてみたが、和風だしのほうがいいかも。
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「言の葉は、残りて」を読む [読書]

曇天で、花冷えの寒い一日だった。図書館とスーパーに行っただけで、散歩はサボって家で本読みをする。連れ合いは家でずっとパソコンの前に鎮座して、GYAOでドラマや映画を見ていた。同じものを何度も見ているようだが、一切干渉せず。パソコンの操作も滅茶苦茶になってきているけど、GYAOにだけはたどり着ける。

佐藤雫著「言の葉は、残りて」を読んだ。新聞に作家が新刊文庫を3冊推薦する欄があり、澤田瞳子さんが推薦していて知った本。

舞台は鎌倉幕府。三代将軍、源実朝のもとに京の摂関家の姫、信子が嫁いでくる。当然政略結婚だが、信子は徐々に実朝の武士からぬ優しさと繊細さに惹かれていく。一方、実朝も信子に和歌の手ほどきを受け、その魅力に気付き、武力ではなく言葉によって世を治めたいと考えるようになる。しかし、幕府存続のためには家族でも抹殺される戦乱の世にあって、二人の愛と理想は踏みにじられてしまう。

鎌倉時代の歴史小説は初めて読んだが、登場人物の背景や心のうちが丁寧に描かれていて、読みやすかった。だれもがそれぞれに切ない思いを抱えて生きているのが伝わってくる文章で、時代小説ながら恋愛小説であり、家族の物語でもある。


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図書館の前の山桜

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近所のエンドウ豆の花

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寒いので、夕飯は水餃子にした。

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宮古島産のパルダマという野菜を茹でて、すりごま・ポン酢・マヨネーズで和えた。ちょっと苦味とぬめりがある。
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「黛家の兄弟」を読む [読書]

朝、腕の痛みで目覚める。昨日ワクチン接種した左腕を動かすとかなりの痛みが走る。1-2回目も多少は痛かったが、これほどではなかった。熱はないが、軽い頭痛と倦怠感があり、さすがに今日は散歩に出かける気力なし。連れ合いを伴ってスーパーとパン屋に行っただけで、あとは日当たりのいい場所で時折睡魔に襲われながら、本読みをしていた。

いつ予約したのかさえ忘れていた、砂原浩太朗著「黛家の兄弟」を先日借りて、読んだ。架空の藩、神山藩の筆頭家老を務める黛家の三兄弟の三男、新三郎が主人公で、婿入り先は大目付の家柄。藩内の政争に翻弄されながらも藩と実家、婚家先の存続のためにさまざまな手を使って、政敵と渡り合い、時に懐に入って、目的を遂げていく。

久しぶりに面白い時代小説だった。新三郎の成長物語であり、陰謀渦巻く武家社会における父と息子、兄と弟の生きざまが描かれている。ミステリー要素もあって、どんどん引き込まれていき、一気読みした。


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昨日の散歩で出会ったツバキ

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冬に白菜を使って作る料理を雪下キャベツでやってみた。鍋に1/2カップくらいの日本酒を入れ、手でちぎったキャベツを敷き詰め、その上に豚バラ肉、キャベツ、バラ肉、キャベツと重ねて、蒸し煮にするだけ。肉の上には黒コショウを振った。肉から出た脂がキャベツに沁みこみ、旨い!雪下キャベツだからこその美味しさだと思う。ポン酢で味わった。
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「推し、燃ゆ」を読む [読書]

先日、図書館に行った際、リサイクル図書の中から文藝春秋2021年3月号を見つけた。芥川賞受賞作全文掲載と表紙に載っていたので、いただいてくる。受賞作の宇佐見りん著「推し、燃ゆ」を読む。

主人公は女子高校生のあかり。精神的な問題を抱えていて、学校でもバイト先でも、そして家庭でもうまく立ち回れずにはじき出されてしまう。唯一夢中になって、真剣に取り組むのはあるアイドルの推し。SNSでファンブログを書いたり、コンサートに行ってアイドルグッズを集めたりすることに全精力を注ぎ込んでいる。ところが、そのアイドルが不祥事を起こして引退することになり、あかりは突然に「推し」を喪失する羽目に陥る。自分の背骨だと感じていた「推し」を失ったあかりは自分と向き合わざるをえなくなる。

私は「推し」という言葉の意味さえわからずに読み始めたのだが、発達障害のような主人公が抱える生きづらさが伝わってきて、切なくなった。著者は大学生だそうで、見事に同世代の心情を汲み取っている。


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朝ご飯。今年初めてトマトを買った。冬の間はキュウリ・ナス・トマトなどの夏野菜は食べたいと思わない。スナップエンドウは夏の野菜と思っていたけど、先月買ってみたら美味しいので、ずっと買い続けている。味噌汁の具は3種類入れる。今朝は、ジャガイモ・ワカメ・小松菜。納豆は、庄内アサツキ・削り節・ごま入り。食べる時にもみ海苔をかける。ご飯は3日に一度、国内産のもち麦を入れている。


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本日の洗足池

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ヒュウガミズキ?

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洗足池のほとりにある千束八幡宮で願い事をしてきた。
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「スモールワールズ」を読む [読書]

曇天で気温が上がらず、寒い一日。昼間から電気ひざ掛け毛布を使う。午前中に骨粗しょう症の治療で、月1回の静脈注射のため整形外科クリニックへ。帰宅後しばらくしてから、連れ合いとパン屋に行く。午後は雨が降りそうだったし、クリニックに行くのに往復小一時間は歩いたので、ウオーキングは止めた。

一穂ミチ著「スモールワールズ」を読んだ。いつ図書館に予約したのか定かでない。昨夏の直木賞候補作一覧から選んで予約したのかもしれないが、すっかり忘れていた。この時の受賞作は澤田瞳子さんの作品で、こちらのほうはとっくに読了。

「スモールワールズ」は6作品からなる短編集。それぞれに異なる物語で、ミステリー的な作品、心温まる作品、そしてざらりとしたものが残る後味の悪い作品もある。小さな世界で、悩み、傷つき、怒り、もがきながら生きていく人々の物語。この著者の作品は初めて読んだが、なかなか上手い書き手だなと思った。


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義妹が作った干し柿が旨い!

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弟のポロネギとスーパーで見つけたゆり根でスープを作る。ポロネギ1本を刻んでバターで炒め、コンソメと少し煮込んでから、ゆり根1個分を加えて煮て、最後に生クリームを入れた。ポロネギもゆり根もすぐに柔らかくなる。ポロネギの甘さがでて、すごく美味しかった。以前、札幌の「クネル」で、ポロネギとジャガイモのスープを食べたことがあるのを思い出して作ってみた。
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「受いれる」&「求めない」を読む [読書]

昨日は大雪警報が出たが、雨っぽい雪で積もるほどではなかった。マンションの管理人さんに積もらなくてよかったですねと言ったら、雪かき作業がなくて助かりましたと喜んでいた。

早いお昼を食べて、12時に散歩に出発。まばゆい光の中を歩いていたら、昨日の寒さがウソのようだった。陽射しはすっかり春。かなり強くなっていて、日焼けしそうなくらい。沈丁花のつぼみもかなり膨らんでいた。

友達が勧めてくれた加島祥造さんの詩集「受いれる」と一緒に図書館で借りた「求めない」を読んだ。詩集はほとんど読んだことがないが、この2冊は平易な言葉で書かれていて、読みやすい。まるで著者の心の奥からあふれ出た言葉をそのまま書き留めたような詩。それでいて、読み手の心に深く刺さる。

「受いれる」の一節から
『悲しみを受いれる 苦しみを受いれる 恐ろしさを受いれる くやしさを受いれるー そんなことできないと思う自分を受いれてみるといい そうする自分は 悲しみや苦しみの外にいる 恐ろしさやくやしさの外にいる』

「求めない」の一節から
『求めないー すると心が静かになる 求めないー すると楽な呼吸になるよ 求めないー 
すると体ばかりか心もゆったりしてくる 求めないー すると心が広くなる』


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昨日はパンで明日もパン屋に行く予定なので、今日のお昼はツナ・卵・青ネギ入りの炒飯。

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本日の洗足池

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食パンをちぎってばらまいている親子がいて、鳥たちが我先にと集まって来た。

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コサギ
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「天路」を読む [読書]

午前中は厚い雲がたれこめ、寒かった。朝一番に連れ合いと銀行に行く。向かう道すがら、Yちゃん(共通の友達)が暗証番号を三度間違えたため、口座が凍結されてしまい、大変な目に遭ったらしいよと話したら、今日はATMの操作を初めから終わりまで私に任せた。

リービ英雄著「天路」を読んだ。この著者の作品は「模範郷」に続いて2冊目。「天路」は中国人の友人の車で山東省からチベットに向かう旅での出来事や旅先での著者の回想が描かれている。日本語で書かれているが、中国やチベット語、それに著者の母国語である英語も出てきて、面白い。「模範郷」を読んだ時にも感じたが、日本語の表現・文章力が素晴らしい。

チベットは2007年にツアーで行ったことがある。2006年に開通したばかりの青蔵鉄道でゴルムドからラサまで、十数時間の列車の旅だった。平均海抜4,500m、最高地点が5,072mという世界一の高所を走る高原鉄道で、車窓からの雄大な景色に圧倒された。「天路」にも出てくるが、五体投地でラサを目指す人たちにも会った。2008年のチベット騒乱で、中国政府の締め付けが一層厳しくなり、チベット関連の記事を見るたびに、あの時のチベット人現地ガイドは今どうしているかしらと思う。


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青蔵鉄道の車窓からの景色。下の方の白い点々は羊たち。

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ラサのポタラ宮


午後に晴れ間が出てきたので、洗足池に散歩に行く。午前中と違って、暖かかった。

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本日の洗足池。オナガガモたちが杭の上で、日光を浴びながら休息中。
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「肖像彫刻家」を読む [読書]

今日は、立春。陽射しが少なかったので、昨日と比べると寒かった。朝、いつものように歩いて、昼近くに連れ合いとパン屋へ。午後に一人で図書館とスーパーに行き、あとは家でゴロゴロ。明日の連れ合いの外出先を思案中。

篠田節子著「肖像彫刻家」を読んだ。主人公は妻子に出で行かれたあと、イタリアで8年肖像彫刻の修業をして帰国した中年男。イタリアにいる間に両親は亡くなり、姉の計らいで八ヶ岳の麓に工房を構えて、肖像彫刻家として再出発する。ようやく仕事の依頼がきたのは地元のお寺の開祖である雪姫像。その後、姉の依頼で両親の胸像、亡くなった奥さんや恋人の像など頼まれて作る。ところが、納品したあと、両親の像が夜な夜なケンカするとか、像が歩き回ったとか、顔の表情が変わって、怒っているとか、さまざまな不思議な現象が作家の元に報告される。

7編の連作集。肖像彫刻を依頼した人たちとそれを引き受けた作家の心情を描きながら、その中に現代の世情をうまく散りばめている。肖像彫刻作品を通して、人間の愚かさ、寂しさ、悲しみがあぶり出され、面白かった。


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本日の洗足池

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オナガガモのつがい。なぜか、雌だけが何度も頭を水の中に入れている。

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白椿

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同じマンションの方から卵を1パックいただいたので、かに玉を作った。野菜と卵などを定期的に配達してくれるサービスを利用しているが、80代の夫婦二人では食べきれないのだそうだ。うちでは食べない野菜だからとセロリもいただいた。
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「もぎりよ今夜も有難う」を読む [読書]

鍼灸院に9時に予約を入れ、8時に家を出る。2つ先の駅まで歩いて乗車、1つ手前の駅で降りた。帰りも1つ手前の駅で降りたので、3㎞近く歩いたことになる。


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遠くに富士山が見えた。

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途中の家に咲いていたバラ


午後、連れ合いと徒歩10分の菓子店へ。明日の抹茶用の菓子を買いに行く。鍼灸院からの帰り道に買ってもよかったけれど、連れ合いを外に出すための方便なので、自分1人が効率よく動き回ればいいというものでもない。

片桐はいり著「もぎりよ今夜も有難う」を読んだ。友達から借りて読んだ「わたしのマトカ」と「グアテマラの弟」がすごく面白かったので、3冊目を図書館に予約。

学生時代から銀座の映画館でもぎりのアルバイトをしていた著者の映画館、ひいては映画への愛がたくさんつまったエッセイで、期待通り楽しめた。映画館で出会った人々の話から、地方の映画館を訪ね歩いた旅の話まで、とにかく映画好きにはたまらない内容。笑いながら、わくわくしながら読み進めることができた。

折しもミニシアターの先駆けとなった岩波ホールが今年7月に閉館というニュースが流れた。何度も通った映画館なので、本当に残念。最後に観たのは、昨年公開の『ブータン 山の教室』だったかな。インドやイランの映画を初めて観たのもここだった。連れ合いが病気になってからは、一緒に行くようになり、最近は観る映画館も限られている。1人で映画に行っていた時は年間数十本観ていたのに、昨年は24本。今年はもっと減りそう。


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大根と干し柿のなます
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「賞金稼ぎスリーサム!」&「二重拘束のアリア」を読む [読書]

近くのポストにハガキを出すついでに昨日の雪はどうなったのか見るため、朝7時に外に出た。マンション前は昨日管理人さんが雪かきしてくれたお陰で問題なかったが、歩道がツルツルに凍っていた。滑らないレインシューズを履いていても怖くて、雪のない車道を歩く。骨折でもしたら、それこそ一大事。即、今日の散歩は諦めた。11時に連れ合いの散髪に同行した時は陽が当たって雪が融けたほうの歩道を歩いた。


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今朝は七草がゆ。ままごとのような七草のセットは買う気がせず、冷蔵庫にある野菜を適当に入れた。前の晩に干し貝柱とお米を水に浸けておき、大根・ニンジン・カボチャ・小松菜・エノキ・ネギを入れる。

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山茶花の上に雪。

川瀬七緒著「賞金稼ぎスリーサム!」と「二重拘束のアリア」を読み終える。「賞金稼ぎスリーサム!」は、元刑事の薮下と会社社長御曹司の警察マニアである桐生が多額の報奨金がかけられた放火事件の調査中に現場で若い女性に遭遇。彼女は狩猟資格を持つ謎のハンター、上園一花だった。彼らは3人で手を組み、報奨金をゲットするために真犯人を見つけるべく立ち上がる。3人とも非常にユニークなキャラクターで、それだけでも面白い。

「二重拘束のアリア」は、「賞金稼ぎスリーサム!」の登場人物3人が無事報奨金を手にして、3人で刑事事件専門調査会社を立ち上げたところから物語が始まる。その会社への最初の依頼が若い夫婦がお互いを殺し合って死んだ事件の妻の方の両親からだった。真相を究明してほしいという依頼だったが、既に警察では殺し合いで決着がついているし、仲が良かったはずの夫婦に何があったのか、皆目見当がつかないまま、調査に取り掛かる。そして見えてきたのは人間の怖さだった。1作目より3人の関係が深まり、やり取りがますます面白い。
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