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『ブラック・クランズマン』 [映画]

雨降りなら映画だと渋谷で、『ブラック・クランズマン』を見る。カンヌ国際映画祭でグランプリを、アカデミー賞で脚色賞を受賞した実話を基にした作品。

舞台は1970年代のアメリカコロラド州コロラドスプリングス。ロンは黒人として初めてコロラドスプリングスの警察署に刑事として採用される。初めは資料室で白人刑事たちから差別的な扱いを受けていたが、情報室に配置され、ひょんなことから白人至上主義者組織KKKの潜入捜査をすることになる。しかし、黒人のロンが組織に潜入するのは不可能。そこで、白人の同僚刑事フリップがロンになりすまし、KKKの動きを探る役をする。電話で話すのはロン、実際に組織に出向くのはフリップと2人で1人の人間を演じる。

70年代のまだ黒人差別が激しい時代の黒人側の権利主張運動、それを良しとしない白人優位主義者たちの秘密結社を娯楽性たっぷりに描いている。KKKはプロテスタントでアングロサクソン系白人の組織で、黒人ばかりでなくユダヤ系白人も差別の対象。ホロコーストなどなかったと言い切るシーンもある。元々KKKのキャッチフレーズなのか、トランプを皮肉っているのか、わからないが、アメリカ・ファーストという言葉が何度か出てきた。この映画の時代から数十年経っても、人種や宗教に対する差別や憎悪はなくならない。かえって先鋭化しているような気がする。ラストの実写映像が衝撃的。この作品に比べたら、『グリーンブック』での差別なんて、まだまだ甘っちょろいと思えた。

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碑文谷八幡まで花見散歩した時に見た山吹。
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