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『泣くな赤鬼』 [映画]

バシャバシャと雨が降る中、レインコートに雨靴姿で品川の映画館へ。昨日封切られたばかりの『泣くな赤鬼』を見た。原作は重松清の短編で、以前に読んだ記憶があるが、あまり覚えていない。

野球部の監督で、かつて赤鬼と呼ばれた高校教師、小渕は前任地では甲子園の一歩手前まで行ったことがある。今は50代になり、進学校に勤務しているが、野球指導への情熱はすっかり衰えている。ある日、病院で野球部員だった教え子、斎藤に出会う。彼は途中で野球を止め、高校を中退してしまった生徒だった。今は結婚して子供がいるのに、彼が末期がんで余命いくばくもないことを知る。10年の月日を経て、再び2人の間に交流が生まれ、小渕は目をかけていたのに自分の指導の誤りで手放してしまった教え子のために何かできることをやろうと決心する。そして、野球でぶつかり合った師弟が最後は野球に救われる。

回想シーンを通して、鬼のように厳しかった監督と野球が好きだったのに師について行けなかった教え子の因縁が明らかになっていく。淡々とした、さわやかな後味の作品。赤鬼役の堤真一が見事にはまり役だった。教え子役の柳楽優弥の演技も文句なしに上手い。久しぶりに涙腺がゆるむ邦画だった。

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近所にクチナシの木があって、今たくさんの花をつけている。
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