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「テーラー伊三郎」を読む [読書]

3日連続でテニスをして、さすがに疲れがたまった。午後からは雨らしいと連れ合いは午前中にクラブに向かったが、私は同行せずに家で読書三昧の一日を過ごす。

川瀬七緒著「テーラー伊三郎」を読んだ。著者が同郷ということもあり、江戸川乱歩賞受賞作から始まって、ほぼすべての作品を読んでいる。今回はミステリーではなく、ちょっとテイストが異なる作品。

舞台は、著者の故郷とおぼしき福島の田舎町。そこで暮らす、人生に希望を持てないでいる男子高校生が主人公。ある日、彼が古びた紳士服仕立屋のウインドウに飾られた美しいコルセットを目にしたことで、同級生や商店街の人たちを巻き込んで、思いもよらぬ騒動が繰り広げられる。

彼の母親はポルノ漫画家だし、登場人物がいずれも変人というか、個性的な人ばかり。閉鎖的な町で、保守的な人たちからうさんくさい目で見られながらも、仕立屋を新装オープンさせるまでの奮闘物語。実に痛快で面白かった。著者は子供服のデザイナーだったので、服飾に関する知識が半端じゃなく、その方面のうんちくも興味深く読める。

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青い色の朝顔が6個咲いた後に紫色が咲いた。苗3本を一つの鉢に植えたのだが、花の色が苗によって違うみたい。今後が楽しみ。
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