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「台北プライベートアイ」を読む [読書]

元同僚のHさんが貸してくれた台湾の探偵小説、紀蔚然著「台北プライベートアイ」を読んだ。主人公の呉誠は劇作家で大学教授。若い頃から鬱病とパニック障害に悩み、ある時、芝居仲間との飲み会の席で、見境なく全員を罵倒するという失態を演じる。それをきっかけに大学も芝居も止めて、台北の路地裏でひっそりと隠遁生活を送ることにする。私立探偵の看板を掲げ、詐欺恐喝事件を解決するが、近所で連続殺人事件が起きる。そして、あろうことか呉は警察から犯人と疑われる羽目になる。

著者は、主人公と同じく劇作家で、台湾大の教授だった人。本作が初めての小説らしい。登場人物が皆個性的で魅力的。謎解きばかりでなく、台湾人の思考・行動の分析や日本・欧米の文化批評も随所に出てきて楽しめる。20回以上訪れている台北のなじみのある町名や通り名がとても懐かしかった。

昨年夏に連れ合いの元同僚の方たち、3組の夫婦で再訪する予定だったのにコロナで実現せず。我が家にとっては最後のチャンスだったので、本当に残念。


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本日の洗足池。木々の葉が色づき始めた。緑色の頭のカモはマガモの雄。最近水鳥が増えたなと思っていたら、渡り鳥がやって来たみたい。カルガモは定住しているが、マガモは冬にやって来る。
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