『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』

台風接近で、午後３時頃から雨と風が強くなるとの予報に早目に映画に行く。傘を差さずに帰宅して一息ついていたら、突然雨が降り出した。それもバケツをひっくり返したようなすごい降り方。間一髪だった。

日比谷シャンテで見た映画は、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス』。１９９９年に公開されて一大旋風を巻き起こしたドキュメンタリー『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の続編。

アメリカのギタリスト、ライ・クーダーがキューバで出会った老ミュージシャンたちに声を掛けて結成されたバンドが“ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”。９０歳を過ぎたギタリストや８０代のピアニスト、７０代の歌手などベテランが結集して作られたアルバムが１９９７年に発売され、世界中でヒット、グラミー賞を受賞した。１９９９年にはキューバの音楽家にほれ込んだヴィム・ベンダー監督がドキュメンタリー映画を製作。これも大ヒットとなった。

ドキュメンタリー映画を見て感動し、ワールドツアーの東京公演のチケットを必死の思いで手に入れて、コンサートに行ったのが２０００年夏。ちょうど１８年前。観客は中年が多かったけど、オーチャードホールはまるで若者のロックコンサートを思わせるような熱狂ぶりで、全員総立ちだったのを今でも覚えている。

当時のメンバーの何人かは既に亡くなり、平均年齢７３歳となった５人のメンバーが最後の世界ツアーに出る。時代に翻弄されながら、いかに生きてきたか、かれらの口から語られる。奴隷としてアフリカから連れてこられた祖先を持つ人々が作り出したキューバ音楽。どんな状況にあっても人生を楽しみ、音楽を愛してやまないキューバの人たちが素敵。一度キューバに行ってみたかった。


２０００年のコンサートで購入したTシャツとCD。