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「のろのろ歩け」を読む [読書]

朝ご飯の後片付けのあと洗濯をしたため、少し遅くなったが7時半に散歩に出た。林試の森はそよそよと涼しい風が吹き抜け、気持ちのよいこと。やっぱり散歩は朝に限る。駅周辺以外はマスクなしで歩いたので、忘れていたいろいろな花や木の香りを感じることができた。


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本日の林試の森。走る、歩く、犬の散歩、紙飛行機飛ばしといろんな人がいる。

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途中の家に咲いていたノウゼンカズラとバラ

中島京子著「のろのろ歩け」を読んだ。「北京の春の白い服」、「時間の向こうの一週間」、「天燈幸福」の3編からなる短編集で、いずれも女性が主人公。「北京の春の白い服」は、1999年春に創刊予定の中国女性向けファッション誌の仕事で北京に出張するフリーの編集者が文化の違いに戸惑いながら、発刊に向けて奮闘する話。「時間の向こうの一週間」は、夫の駐在先、上海にやって来て、夫が仕事で上海を離れている間、現地の案内人とアパートを探す妻が体験した一週間の話。「天燈幸福」は、台湾に留学していたことがある亡き母の知り合いと思われる台湾のおじさん三人を娘が訪ねる話。

舞台となっている都市は行ったことがある所ばかりで、どの話も面白かった。特に「天燈幸福」は、20回以上行っている台湾が舞台なので、地名・駅名が知っているものばかり。読んでいて、いろいろなことが懐かしく思い出された。タイトルの「のろのろ歩け」は、「慢慢走」の直訳。北京の屋台の主から発せられた言葉で、主人公が同行していた日本人留学生にどういう意味かと尋ねる。「さよなら」だけど、同じさよならでも、再見はSee you again、慢慢走はTake care で、のんびり行けやくらいの意味だと答える。なかなか含蓄のあるお言葉。困難にぶつかったら、マンマンゾウとつぶやくことにしよう。
中島さんの作品は、どれも読後感がよくて好き。


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冷凍保存してあった時鮭をムニエルにした。レモンがなかったので、常備している酢タマネギをのせて食べたら、ぴったり。
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